三大栄養素の分解酵素が豊富な青パパイヤ
メキシコ南部から西インド諸島を原産とする(草本性)常緑小高木です。多くの熱帯の国々で栽培されており、日本では沖縄などで人家の庭に自生しています。パパイヤは一般的に果物として食べられている、熟した黄色いパパイヤですが、青パパイヤは、緑色の未熟な状態で収穫されたものです。タイやフィリピン、台湾、沖縄などではポピュラーな野菜のひとつです。
青パパイヤは酵素の王様「パパイン酵素」が野菜・果物の中で一番多く含んでいる。青パパイヤの酵素「パパイン酵素」は、タンパク質・脂肪・糖分の三大栄養素を分解する希少な消化酵素で、消化促進、代謝アップ、ダイエット、冷えや不眠の改善などが期待される。パパイン酵素は熱に強く、100 度で加熱しても酵素が死活しないのが特長。
ポルフェノール
抗酸化作用、老化(酸化)の原因といわれる活性酸素の過剰発生を抑制します。赤ワインの約7.5倍の含有量があります。
ビタミンC
青パパイヤにはたくさんのビタミンが含まれますが、なかでもビタミンCが豊富です。ビタミンCは美肌をサポートするためのコラーゲン合成や、抗酸化作用など、美容にも健康にも必要な成分です。
100g当たり |
青パパイヤ |
ノニジュース |
黒にんにく |
ビタミンB1 (mg) |
0.12 |
0.02 |
0.12 |
ビタミンC (mg) |
9 |
16 |
1 |
マグネシウム (mg) |
190 |
14.1 |
32 |
カルシウム (mg) |
290 |
8 |
15 |
総抗酸化能 (mmol/l) |
76.2 |
1.2 |
91.1 |
SOD (U/g) |
900 |
4.8 |
8.2 |
ポリフェノール (mg) |
1600 |
127 |
410 |

2021年スーパーフードのトレンド予測
新型コロナウィルスのパンデミックによる緊張感とストレスが増し健康面の危機に直面して食のトレンドも変化してきました。免疫力を上げ、ストレスを緩和して気分を高める機能性食品の需要が高まってきました。

青パパイヤの酵素類(フルーツパパイヤの10倍、パイナップルの6倍)
1.パパイン(あらゆるタンパク質分解酵素)
2.リパーゼ(脂肪分解酵素)・・・血管内で中性脂肪やコレステロールを分解する
3.アミラーゼ(糖質分解酵素)・・・糖の代謝を高める
4.プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)・・・血管内で血小板が固まるのを抑制し、血栓ができるのを防ぐ
5.トレハラーゼ(免疫力を高める酵素)
6.カタラーゼ(活性酸素除去)
7.その他キモパパイン、カルパイン等の酵素類
美容と健康に最強ビタミン類
1.抗酸化作用のポルフェノール赤ワインの7.5倍
2.免疫力向上・発がん制御(β―クリプトサンチン・イソチオシアネート)
3.PQQー(ピロロキノリンキノン)脳機能の改善
4.細胞を元気にする機能β-クリプトキサンチン(美白効果、骨粗しょう症予防)
5.コーヒー酸(抗ガン作用)
6.フェルラ酸(アルツハイマー病予防)
7.ケルセチン(糖尿病予防、動脈硬化予防)
8.ペンジルグルコシノレート(抗ガン作用)

美容ダイエット効果、生活活動に必要なカラダの働きを正常に保つ
あらゆる生命活動に不可欠な酵素ですが、もともと体内に持っている酵素には限りがあるため、日々の食物から補う必要があります。研究の結果、青パパイヤには、パパインという食物酵素が豊富に含まれていることがわかりました。硬い肉もすぐに柔らかくなる強力なたんぱく質分解酵素です。また、通常のたんぱく質分解酵素は特定のたんぱく質しか分解しませんが、パパインは「すべてのたんぱく質を分解」します。しかも青パパイヤには、パパインだけが多いわけではなく、糖質分解酵素や脂肪分解酵素もたっぷり含まれています。この三大栄養素を分解する酵素をすべて含んでいる食べ物はほとんどありません。
そして、シミ・シワ・乾燥肌の原因となる紫外線も、皮膚組織に活性酸素を発生させて肌の老化を促進しますが、このように酵素が豊富な青パパイヤなら、肌を守る美容食としても頼りになることでしょう。さらに、青パパイヤがダイエットに効果的と言われているのは、消化酵素が最も多い植物とされており、栄養素を分解・吸収する力に優れているからです。
具体的には、青パパイヤが、たんぱく分解酵素の「プロテアーゼ」、脂肪分解酵素の「リパーゼ」、糖分(デンプン)分解酵素の「アミラーゼ」、三大栄養素すべてを分解する酵素が含まれている稀な食物だからです。消化が促進されると、その分の栄養が体に吸収され逆に太りそうと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
もともと体内では消化酵素と代謝酵素を合わせ、一定量しか作られないようになっています。しかし、その酵素が消化に多く使われてしまうと、エネルギーの燃焼を促す代謝に使われる量が減ってしまい、体内に吸収された栄養素が燃やされず、余分な脂肪となりその結果肥満につながります。
つまり、青パパイヤの消化酵素のおかげで、体内で作られる酵素が代謝酵素として過不足なく使われることにより、栄養素が余分な脂肪になりにくくなるためダイエットに効果的と言われているのです。
抗酸化作用
生活環境汚染・ストレスなど、現代の暮らしには活性酸素(老化の原因物質)があふれています。ガンなどの病気をはじめ、さまざまな身体トラブルの原因とされる活性酸素と、それをやっつける抗酸化成分には、大きな関心が寄せられています。
パパイヤ酵素については、有害物質の分解や免疫力強化などさまざまな効用が指摘されていますが、なかでも特筆すべきなのが抗酸化力(酸化を防ぐ力)。抗酸化成分は、増えすぎると病気や老化の原因になる活性酸素を除去・抑制するのに不可欠です。青パパイヤには、赤ワインの約7.5倍ものポリフェノール(植物に含まれる色素成分)が豊富に含まれています。ポリフェノールは、1992年に動脈硬化や脳梗塞(脳の血管が詰まって起こる病気)の予防作用で注目されました。また、消化器系のガン予防効果が指摘されており、悪玉のLDLコレステロールの酸化を阻害し、高血圧や動脈硬化、およびその影響で起こる脳血管障害や心臓病を予防するなど、さまざまな健康効果も確認されています。
免疫力向上・発がん抑制
いま、注目のβ-クリプトキサンチン・イソチオシアネート活性酸素を除去する抗酸化成分を多く含んでいることにより、免疫力向上・生活習慣病予防効果が期待できる青パパイヤ。その抗酸化成分の中でも、発がん抑制などの働きがあるとされるβ-クリプトキサンチン。オレンジ色の色素で、体内では作れない重要な成分、カロテノイド(ビタミンAの前駆体)の一種です。そのβ-クリプトキサンチンは、ほかのカロテノイドにはない優れた機能を持つと考えられ、発がん抑制効果を疫学的に推測させる研究結果が出ています。また、かなり長期間にわたって体内に蓄積され、効果が長続きすることも報告されています。
また、ワサビの辛み成分で知られるイソチオシアネートは、発がん性がある有害物質の無毒化、肝臓解毒作用の活性化、抗菌・抗炎症・消化促進・食欲増進作用もあり、血液をサラサラにして血栓(血管中の血の塊)予防するなどの働きが報告されています。
健康維持、ビタミンCをはじめ、必須の栄養素も豊富。
青パパイヤには、ビタミンC・Eも豊富に含まれています。ビタミンCは、体内分泌される抗がん物質のインターフェロンの生成促進の効果、肝臓や胃のガンの原因とも思われるニトロソアミンの生成抑制効果があるといわれています。また、ビタミンEは若返りや美容の栄養素として知られ、ガン予防だけでなく、肌のシミ・シワ予防・更年期障害の軽減・動脈硬化の予防といった効果も期待できます。
また、青パパイヤのビタミンCは、耐熱性が強くて115℃で15分加熱しても分解しないうえ、長時間保存してもあまり壊れないという優れた特性を持っているといいます。また、こうしたビタミン・ミネラル・食物繊維などが豊富でバランスよく栄養が取れるのも青パパイヤの特徴です。
