特殊ポット農法の普及

自然栽培型POT農場とは

特殊ポット栽培は、路地植えに近い環境で植物の栽培を行い、排水性と通気性を保つとともに、ポット内での根詰まりを無くし、専用培養土と専用有機肥料で、「単品大量栽培」又は「多品種少量栽培」を可能にした栽培方法です。

ポット栽培の特徴

  1. 既存の畑や田の土は使わない、安全・安心栽培(専用培養土と専用有機肥料のみ)
    ⇒専用の堆肥を使用し専用有機肥料のみで栽培するため、作物の味や栄養価が高く評価を得ています。
  2. 農機具や数値管理の機器は不要。
    ⇒ポット栽培ですので肥料や水などの管理のみです。人間と植物のふれあい作業です。
  3. 土耕栽培や水耕栽培のメリットをいかしデメリットをカバーした新農法。
    ⇒下表参照
  4. 作業時間の短縮農作業の効率化が図れる。
    ⇒播種 → 育苗 → 定植 → 生育、栽培管理 → 収穫まで同じ場所で栽培できる。
    ⇒品種によって育苗した後、ポットに定植したほうが良いものがある。
  5. 特殊ポット栽培で成育が早く味が良い。
    ⇒排水性と通気性が計算された容器で根詰まりを無くし肥料の吸収性がよく生育が早い。
    ⇒専用肥料の添加やそのタイミングは技術指導あり。
  6. 多品種少量生産単品大量生産等年間栽培計画ができ、売上や収益の確保が出来る。
    ⇒栽培計画を立て毎日、播種、育苗、定植を繰り返すことで収穫率が上がる。
    ⇒毎回品目を変える事も出来る。顧客別のオーダー栽培が可能。
  7. 連作障害の発生がない。
    ⇒連作障害が無いので土作りの必要もない。翌年も同じポットで同じ品種の栽培が出来る。
    ⇒品種によって技術指導あり。
  8. 小スペースで量産が出来る。365日出荷可能。
    ⇒ポットの数量を増やせば(300坪ハウスで35,000個。多重段では2倍、3倍となる。)
    ⇒同品種の大量栽培が可能。(品種、品目によっては1段平置きでの栽培のみもある。)
  9. 障碍者の作業場が設置でき、雇用の促進につながる。
    ⇒ポット栽培の中で、軽作業の場の設置が出来る。

特殊ポット栽培と土耕栽培、水耕栽培の比較

POT栽培 水耕栽培 土耕栽培
初期の設備投資 中程度の費用で済む。ポットは最小限から生産量によって増やす。 高額な費用が必要。多くの自動機器、制御装置など必要。 土地があれば少額。多くの農機具が必要。
連作・安定栽培 連作障害なし 連作障害なし 連作障害あり
農機具 使用しない 使用しない 各種機具が必要
栽培管理 基本的に不要。手作業・軽作業 難しい。水質・養液管理 経験重視、土壌・病害虫、生理障害の管理
ランニングコスト 通常の施設栽培より光熱費が安価。肥料は土耕栽培の1/10。 電気代、水道代、養液等、成育期間に於ける経費が高い。 農機具の維持管理、肥料農薬。不安定(天候に左右される)
安全性 減農薬、有機肥料栽培 無農薬。化学肥料や排水問題 農薬、化学肥料
生産性 安定。多品目同時生産可。生産計画が立つ。 安定。生産品目が限られる。生産計画が立つ。 不安定。連作障害、土地づくり、気候変動の影響。
雇用・従事者 高齢者、障碍者も可 専門知識が必要 経験を重視、重労働
将来性 環境問題、雇用問題等で評価が高い。 環境問題、先端技術、初期投資やコストが高い。 従事者不足、高齢者が多い、重労働、天候に左右される。
市場性 味や品質重視。コストが安い。 難しい。栽培品目が限られる。流通経路の問題。 難しい。人手不足、不安定。後継者がいない。
収益性 ローコスト高効率の為収益性が高い。 高コストで採算が取れにくい。 天候に左右される。連作障害で手間費用がかさむ。

栽培品種

メインにする栽培種類は?

果菜類、豆類です。収穫量(収穫期間)・味の調整が可能です。

  1. 新農法で果菜類、豆類の栽培をすれば収穫量が多く、収穫時期の延長も可能。
  2. 味の作り方で差別化が図れ、ブランド野菜としての位置付けも図れる。
  3. 栽培コストを抑える事で安定した流通が出来る。

(果菜類)
きゅうり、なす、トマト、ピーマン、パプリカ、ししとう、とうがらし、おくら
(豆 類)
グリーンピース、えだまめ、そらまめ、いんげん、さやえんどう

他の栽培できる品種は?

ポットの形状を変えれば多品種可能です。(新規でポットを制作した場合)
※果菜類、葉菜類、根菜類、茎菜類、等、ほとんど栽培可

(葉菜類)
小松菜、ほうれん草、春菊、ネギ、メキャベツ、レタス、アスパラガス、根菜類、大根、人参